先日楽天モバイルから,MNOサービスへの本格参入の具体的な情報が発表されました。
私個人としては,パッと見た段階ではかなり魅力的に見えたのですが,落ち着いて調べていくと注意しなければならないポイントも幾つか出てきました。
明らかになっている情報をまとめつつ・客観的に楽天のサービスを見つめるため,まとめてみたいと思います。
急いで結論だけ知りたい方は,最後のまとめに
・メリット ・デメリット
それぞれをまとめているので,そこだけご覧いただければと思います。
サービス開始時期はいつから?
正式なサービスの開始は,4月8日からです。
しかし新規で契約するユーザーに限り,すでに予約受付を開始しています。
繰り返しになりますが,現段階で受付できるのは「新規」のユーザーのみです。
楽天のMVNOを契約しているユーザーや,他社からMNPで乗り換えを検討しているユーザーは4月8日にならないと申し込みをすることができません。
気になる料金プランは?
楽天の三木谷社長が以前から繰り返し強調していたのが,この料金に関してです。
国内大手3社の独占市場にメスを入れてくれることを,多くのユーザーが期待していたに違いありません。
蓋を開けてみれば…
料金プランは1つだけということになりました!
「Rakuten UN-LIMIT」というプラン名です。リミット(制限)がないプランということになりますね。
月額は2,980円(税抜)です。
2,980円で
- データは使い放題!(ただしエリアは限定的。後の項目でさらに説明します。)
-
楽天の専用アプリを用いることで,国内通話はかけ放題!
- SMSも無料!
なかなか太っ腹なプランです。
しかも驚きなのは,300万人限定ではありますが月額基本料が1年間無料になるそうです!
公式サイトで確認をしてみると「※お申し込みが300万名に達し次第終了」との文言が見受けられます。
最初に発表があった当初は先着順ではなく抽選で行われる,という話もありましたが,この文言からするとやはり先着順ということになるのでしょうか。
もしそうなら乗り換えではなく新規契約という形で早めに契約したほうが良いかもしれません。
D社との比較
楽天モバイルの料金設定がどれほど度肝を抜くものなのか,D社の料金設定を例にとってみてみましょう。
D社には月30GBまで使えるプランがあります。
楽天のような「無制限」を謳ったプランではありませんが,30GBもあれば特殊な使い方をされる方以外は事足りると思いますのでこのプランで比較してみましょう。
D社のこのプランの場合,月額基本料は6,980円です。
楽天モバイルの料金設定がいかにずば抜けたものであるかが分かるのではないでしょうか?
なおD社の場合にも,お家のインターネットを同じ会社にしたり・家族で3人以上が同じキャリアを利用していたり・学生さんだったり等いろいろな割引をフルに活用すれば 月4,000円ほどに抑えることはできます。
しかしそれでもやはり楽天モバイルの割安感には敵いませんね。
このように他社と比較してみても,料金設定の面では非常に健闘している感のある楽天モバイル。
基本料が1年間無料なのであれば,試しに契約してみるという選択肢も全然ありだと思います。
ただし注意しなければならない点があるので,その点を次に説明します。
本当に電波は大丈夫?
楽天モバイルを契約するにあたって,一番の心配点となるのが「対応エリア」ではないでしょうか。
主要三社がすでに全国の基地局を使用している中で,楽天モバイルが付け入るスキがあるのかどうか…ということは繰り返し言われてきた点です。
上記の地図の,
現状では,濃いピンクの部分は非常に限定的であることが見て取れると思います。
東京・さいたま市・千葉市・横浜・名古屋・京都市・大阪市・神戸
現在,楽天モバイルの電波を拾えるのは上記のエリアだけです。
この都市のいずれかに住んでおられる方にとっては,前述のとおり月額2,980で「データが使い放題!」ということになります。
しかし薄いピンクの地域に住んでおられる方は,KDDIの電波を借りて通信をすることになり,その場合は「月に2GBまで」という制限が課されるのです。
2GBを超えてしまった場合は,速度制限がかかり実用に耐えかねるスピードに落とされてしまいます。
現状で楽天モバイルの恩恵を最大限受けられるのは,上記のエリアで使用される方のみとなりますが,楽天は今後1年間でそのエリアを全国に拡大していくと宣言しています。
「月額が無料になるのであれば契約だけしておき,エリアが拡大するのを気長に待つ」というスタンスで購入できる方にとっては,決して悪い選択ではないように思います!
まとめ
楽天モバイルと契約するメリット
上記に挙げた,楽天モバイルと契約するメリットを以下にまとめます。
プラン料金の圧倒的安さ
何と言っても最大のメリットは,プラン料金の安さです!
月額2,980円で容量無制限の使い放題というのは,他に類を見ない安さと言えるでしょう。
ポイントバックキャンペーン
他にも,事務手数料 (3,300円) 分がポイントバックされる他,インターネットを用いて申し込んだ方限定でプラス3,000ポイントがプレゼントされます。
ですので契約をするだけであれば,実質1年間は得をすることしかありません。
3,000ポイントが余分に得られますし,仮に楽天モバイルの対象エリア外だったとしてもKDDIの電波を毎月2GBまでは使用することができます。
「ただで月2GB使うことができ・3,000ポイントがもらえる」と考えると,それだけでも「とりあえず1年間契約しよう」と思うには十分な理由となるのではないでしょうか。
楽天ポイントも連動
楽天モバイルを契約すると,楽天のポイント還元率が上がります。
日頃から楽天関係のサービスを使っておられたり,お買い物で楽天市場を良く使うよ!という方にとっては大きなメリットになります。
縛りなし・解約無料!
「〇年間縛り」のようなものはありません。
消費者にとって万々歳の契約内容になっています。
楽天モバイルと契約するデメリット
iPhoneでは使えない!
日本のスマホシェアの大部分を占めていると言われる大人気機種が言わずもがなiPhoneですが,そのiPhoneに楽天モバイルのSIMは非対応となっています。
iPhoneユーザーにとっては悲しいお知らせです…
楽天が動作確認をしているのは今のところAndroid端末11種 + Rakuten Mini のみということになります。
楽天SIM対応のAndroid端末としては,Galaxy・OPPO・HUAWEI・AQUOSなど,有名どころが並んでいます。
もともとAndroidユーザーであれば,端末選びに困ることはなさそうです。
「楽天モバイルのSIMをiPhoneで使用する」という方法を考えていた方は,注意が必要な点です。
これはデメリットというよりも,注意点ですね。
※SNSでの情報によると,iPhone XR以降の機種で「eSIM」を利用できる端末では利用可能なようです!
しかし現段階で情報をあげておられるのは「無料サポータープログラム」に参加しておられる方々であり,4月8日にサービスが正式に開始して以降どうなるかは定かではありません。
また,楽天が正式にサポートしているわけではありませんのであくまでも個人責任ということになります。
どこまでエリアが拡大するかは不透明
「1年間はお試し感覚で」というスタンスで契約される方にとってはさほど問題にはならないかもしれませんが,楽天が言う「1年間で対象エリアを全国へ」という方針が今後どうなるかは不透明です。
せっかく楽天がMNOに参入したので「どうせならメインとして運用したい」と思われる方は,1年後にどうなるかを静観したほうが良いかもしれません。
ですが,1年後にご自分の住む地域で楽天の電波が拾えなければ解約すれば良いだけの話です。
前述のとおり解約料もかかりませんので,事務手続きさえ面倒くさがらなければ問題ないでしょう。
あなたは契約する?しない?
いかがだったでしょうか?
楽天モバイルのMNOサービスの概要をまとめてみました。
結論としては,楽天独自のエリアにお住まいかどうかに関わりなく,向こう1年間は契約しておくだけ「得」ということができると思います。
・1年間は月額無料
(楽天のエリアにいれば通信制限なし・KDDIエリアでも月2GBまで使用可・電話し放題)
・契約時の事務手数料がポイントバック
・オンラインで注文することで+3,000ポイントプレゼント
と,良いことづくめです。
仮に1年後にエリアが思うように拡大しなかった場合には,解約をしても手数料はかかりません。
こんな方法が,私の中での最適解かなと思います。
何かと話題を提供してくれる楽天モバイル。
皆さんも,ご自分にとっての最適解を見つけ快適なスマホライフをお送りください!